幸福な不幸

正直、私は恵まれている方だと思う。


自宅暮らしで、家事は出来る人がやるという

分業制なので、仕事から帰ってきて、家事全般を必ずしもやらなくてはいけないわけでもない。


何より、悩みや愚痴を聞いてくれる人がいることはすごく心強いことだとも思うのだ。


一人じゃないって〜素敵なことね〜







仕事の面においては正直、上手くいってないない。

私が未熟だから、舵を取りきれず、

もはや沈没船なのである。




努力のできない怠惰な私は

目の前の事象から逃げて踠いて

溺れているのである。

如何にか希望の光を見つけねばなるまい。



それでも、仕事は上手くいっていないとは言え、周りの方々はとても親切だし、

(年収は高くないが)休みが多い。

恵まれすぎているほど、恵まれている。






それなのに…。日々に多幸感がない。



毎日を空費しているような感覚がする。


何となく1日を生きている感じなのだ。

ただ、同じ毎日をなぞって暮らしているような。







私はそんな空虚な気分になるファクターを知っている。






私の生き方が魅力的ではないからだ。



1日1日を一生懸命に生きてないないからだ。「何となく」で、乗り切ろうとしているからだ。

努力して、ダメだった自分を見て、惨めな気持ちになりたくないから。

幾つも尤もらしい理論を身につけて武装して、勝った気で胡座をかいているから。



本当は負けるのが怖いだけなのに。



今はまだ、守るものなど無いのに。

非常に無駄な自己の安っぽいプライドを

守ってどうするんだ。

そんなものはゴミ箱に捨ててしまえ。



そして、怖がらずに向き合うことが大事だ。

一度ぐらい本気になってみるべきだ。





…そう思っても中々行動できない、

臆病な私。



私の今ある幸福な不幸は、どのように

形を変えていくのだろうか。

不幸は形を変えることができるようだ。

巡り巡って、かつての不幸が

星になっていてくれれば、不幸も

報われるかもしれない。


ー「案外、今も悪くないだろ?」って、不幸と似た幸福が笑いながら。